県北の医療は既に既在危機!?

2025.04.23

■ 県立延岡病院の現実:「災害対応ができるはずがない」ってどういうこと?

現在、県立延岡病院は日常診療でギリギリの状況にあります。さらに追い打ちをかけるように、全国的に進む「働き方改革」。
これが何を意味するかというと…

災害対応なんて余力は、正直どこにもない。

つまり、「日常」すら支えるのがやっとの状態で、「非常時」に備える余裕なんてあるわけがないのです。


■ 宮崎 と 延岡:数字で見る医師の負担

病院名医師数救急車受入件数年間外来患者数年間入院患者数
県立宮崎病院146人4234件158976件135607件
県立延岡病院77人3011件101297件94537件

これだけ見ると、延岡のほうが件数が少ないように見えるかもしれませんが――

実はここからが本題です。

医師1人あたりで比較すると…

  • 病床数:宮崎の1.5倍
  • 外来患者数:宮崎の1.2倍
  • 入院患者数:宮崎の1.3倍
  • 救急車対応数:宮崎の1.3倍

つまり、延岡の医師たちは、日常的に「とんでもなく」働いているということです。


■ それでもA判定!? 九州35か所中「19位」の理由

九州35か所ある救急センターの中で、

  • 延岡病院は19位・82点のA判定
  • 宮崎病院は34位・66点のA判定

これ、単なる数字の話じゃありません。
**この結果は、延岡病院の金丸先生や松田先生をはじめ、全てのスタッフの「努力の証」**です。
九州35ヶ所の救急センターの評価結果(令和6年)〜厚生労働省HP発表データより〜


■ 救急車4回断られるのが当たり前に?

今、県北では「救急車で搬送されても4回断られる」ケースが2011年の5倍に増えています。
これはもう、「命の格差」と言っても過言ではありません。
特に日向地区が厳しい現状があるようです。


■ 医療の質を守るには、「教育」が不可欠。でも今…

そして何より、日常の業務が忙しすぎることで、一番犠牲になっているのは、「研修医の先生への教育時間」
金丸先生は「教育」こそが、県北に研修医を呼べるきっかけになり、県北に従事する医師を増やすことにつながると力説されていました。しかし、研修医の先生たちの学ぶ環境や設備はあまり充足していない現状でした。
教育への投資こそが県北医療の要となる。そういう想いに強く共感しました。


■ 高齢化は止まらない=医療ニーズは増す一方

延岡はこれからますます高齢化が進みます。
つまり、医療の需要は減らないどころか、より難しい症例が増えると予測されています。
より難しい症例が増えると、対応するのは県立延岡病院。県北の砦である県立延岡病院の医療が逼迫すれば、救急の受け入れもますます難しくなり、助かる命も助けられない状況になりかねません。


■ 私たちにできること

まずは、この現状を「知ること」。
そして、今回参加された議員さんたちには、県北の砦=県立延岡病院を全力でバックアップしていただきたい。

私たちも、民間レベルでできることを一緒に考えていきましょう💪

県立延岡病院

▼ もっと詳しく知りたい方へ

延岡病院の金丸先生、松田先生の取り組みが紹介されている特設ページがあります。
ぜひ一度、読んでみてください。

👉 https://www.med.pref.miyazaki.lg.jp/special/nobeoka2024/


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